#083 歯ぎしりで、歯って割れることあるん?
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【4コマ解説】
歯ぎしりで、歯って割れることあるん?
「歯ぎしりくらいで、ほんまに歯って割れるん?」
「歯ってそんな簡単にヒビ入るん?」
「寝てる間の食いしばりで歯が割れたら怖いんやけど……」
結論からいうと、歯ぎしりをしているから必ず歯が割れるわけではありません。
しかし、強い歯ぎしりや食いしばりによって歯へ大きな力が繰り返しかかると、
歯がすり減る
歯が欠ける
小さなヒビが入る
もともとあったヒビが広がる
といったことにつながる場合があります。
特に、すでに大きな詰め物が入っている歯や、残っている歯質が少ない歯などでは注意が必要です。
歯って、そんなに簡単には割れへんのちゃうの?
健康な歯は非常に硬い組織です。
だからといって、
「硬い=絶対に割れない」
というわけではありません。
たとえば、同じ場所へ強い力が何度も繰り返しかかることで、歯に少しずつ負担が蓄積することがあります。
歯ぎしりや食いしばりでは、自分では気づかないうちに強い力が歯へ加わっていることがあります。
特に睡眠中の歯ぎしりは本人に自覚がない場合があります。
自分で気づきにくい歯ぎしりについては、
でも詳しく解説しています。
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歯ぎしりしてる人は、みんな歯が割れるん?
いいえ。
歯ぎしりをしている方すべての歯が割れるわけではありません。
歯がヒビ割れたり破折したりするかどうかには、
歯ぎしり・食いしばりの強さ
力がかかる方向
歯の形
残っている歯質の量
大きな詰め物が入っているか
すでに小さなヒビがあるか
硬いものを噛んだことがあるか
など、さまざまな要因が関係します。
つまり、
「歯ぎしり=必ず歯が割れる」
ではなく、
歯ぎしりによる強い力は、歯のヒビや破折に関係する要因の一つ
と考えるのが適切です。
どんな歯が割れやすいん?
特に注意したいのは、すでに歯質が大きく失われている歯です。
たとえば、
大きな虫歯治療を受けている歯
大きな詰め物が入っている歯
歯の一部がすでに欠けている歯
ヒビが入っている歯
根管治療などによって大きく歯質を失っている歯
などです。
このような歯へ強い力が繰り返しかかると、歯の一部分が欠けたり、ヒビが進んだりすることがあります。
神経を取った歯って、割れやすいん?
「神経を取ったから歯が枯れて、すぐ割れる」
と説明されることがありますが、少し単純化しすぎた表現です。
根管治療を受ける歯では、もともとの大きな虫歯や過去の治療、根管治療を行うための処置などによって、残っている歯質が少なくなっていることがあります。
そのため、歯をどれだけ残せているかや、噛む場所、噛み合わせなどを考えて、その後の修復方法を決めることが重要です。
特に奥歯では、状態によって歯の山を覆うような修復・被せ物を検討することがあります。
根管治療後に被せ物を行う理由については、
「#056 根っこの治療が終わったら、なんで被せ物するん?」
もご覧ください。
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歯にヒビが入ったら、どんな症状が出るん?
歯のヒビでは症状の出方が一定ではありません。
たとえば、
硬いものを噛んだときだけ痛い
噛んで力を抜いた瞬間に痛い
冷たいものがしみる
どの歯が痛いのか自分でも分かりにくい
痛い日と痛くない日がある
といった症状が出ることがあります。
ヒビの位置や深さによって症状が違うため、診断が難しい場合もあります。
「噛んで離した瞬間に痛い」のはヒビなん?
歯にヒビがある場合、噛んだときだけでなく、噛んだ力を抜いたときに痛みが出ることがあります。
ただし、
「噛んで痛い=絶対にヒビ」
ではありません。
噛んだときの痛みには、
根の先の炎症
歯根膜への負担
噛み合わせ
歯周病
虫歯
など、ほかの原因もあります。
そのため、症状だけで自己判断するのではなく、歯の状態を確認することが大切です。
ヒビってレントゲンで分かるん?
歯のヒビは、いつもレントゲンにはっきり写るとは限りません。
ヒビの方向や大きさによっては確認が難しいことがあります。
そのため歯科医院では、
歯を拡大して確認する
光を当てて確認する
噛んだときの症状を調べる
歯周ポケットを確認する
歯髄の反応を調べる
レントゲンや必要に応じて画像検査を行う
など、複数の情報を組み合わせて診断します。
「レントゲンに写ってないから絶対ヒビはない」
とは言い切れないことがあります。
歯のヒビって、自然にくっつくん?
ここは重要です。
歯に入ったヒビは、骨折した骨のように自然に元通りくっつくわけではありません。
そのため、ヒビの位置や深さを確認し、必要に応じて歯を保護する治療を行います。
小さなヒビだからといって必ず治療が必要とは限りません。
一方、症状があるヒビや進行する可能性があるヒビでは、早めの対応が重要になることがあります。
表面に細い線が見える!これも全部危ないヒビ?
歯の表面には、エナメル質だけにある非常に浅い細い線が見えることがあります。
こうしたものは一般にクレーズラインなどと呼ばれ、成人の歯では珍しいものではありません。
見た目だけの問題で、痛みもなく治療が必要ない場合もあります。
つまり、
「歯に線がある=全部割れる寸前」
ではありません。
大切なのは、
どこまでヒビが入っているのか
症状があるのか
ヒビが進行しているのか
を確認することです。
ヒビがある歯は、全部抜かなあかんの?
ヒビがある=すぐ抜歯ではありません。
ヒビの種類や位置、深さによって対応は異なります。
たとえば、歯の一部だけが欠けた場合には、
詰め物
被せ物
などで修復できる場合があります。
また、歯の上部から入ったクラックでも、状態によっては歯を保護する修復治療や、神経まで炎症が及んでいる場合には根管治療を組み合わせて歯を保存できることがあります。
つまり、
「ヒビが入ったから終わり」
ではありません。
早めに状態を確認することが重要です。
じゃあ、どんな割れ方やと抜歯になるん?
問題になるのは、ヒビが非常に深くまで進んでいる場合です。
たとえば、
歯が完全に二つに分かれるような破折
歯根深くまで進んだ破折
などでは、歯全体を保存することが難しくなる場合があります。
一方で、破折の位置や歯根の形などによって治療の可能性は異なります。
そのため、
「割れた歯は絶対抜歯」
でも
「どんな割れ方でも絶対残せる」
でもありません。
どこまで破折しているかを診断して判断します。
歯が割れてから痛みが出るとは限らんの?
そうとは限りません。
ヒビの初期には、症状がほとんどない場合もあります。
また、
「たまに硬いものを噛むと痛いだけ」
という程度で経過することもあります。
そのため、定期検診で、
以前にはなかったヒビ
歯の欠け
摩耗の進行
詰め物・被せ物の破損
などが見つかることがあります。
歯ぎしりで詰め物や被せ物も割れるん?
歯ぎしり・食いしばりによる強い力は、天然歯だけでなく、
詰め物
被せ物
セラミック
にも加わります。
条件によっては、
欠ける
割れる
外れる
ことがあります。
特に、
「セラミックにしたから絶対に割れない」
ということではありません。
セラミックと噛む力については、
で詳しく解説しています。
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被せ物が何回も取れるのも歯ぎしりのせい?
歯ぎしりや食いしばりによる力が関係することはあります。
ただし、被せ物が外れる原因には、
被せ物の中の虫歯
接着材の劣化
歯や被せ物の破損
被せ物を支える歯質の不足
など、ほかにもさまざまな原因があります。
繰り返し同じ被せ物が外れる場合には、
「また付けたら終わり」
ではなく、なぜ外れるのかを確認することが大切です。
歯ぎしりを放っといたらあかんの?
歯ぎしりをしているからといって、すべての方に治療が必要なわけではありません。
しかし、
歯が大きくすり減っている
歯が欠ける
ヒビが増えている
被せ物が繰り返し壊れる
アゴの痛みがある
など、実際に歯やアゴへ影響が出ている場合には対策を検討します。
歯ぎしりを放置した場合については、
も参考にしてください。
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朝アゴがだるい人も注意した方がええ?
朝起きたときに、
アゴが疲れている
頬の筋肉が張っている
こめかみ周辺がだるい
といった症状がある場合には、睡眠中の歯ぎしり・食いしばりが関係していることがあります。
自覚がなくても歯へ負担がかかっている可能性があるため、歯の摩耗なども合わせて確認します。
詳しくは、
をご覧ください。
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マウスピースをしたら、歯が割れるのを防げるん?
歯ぎしり・食いしばりによる歯への負担が大きい場合には、睡眠時に**マウスピース(ナイトガード)**を使用することがあります。
主な目的の一つは、
上下の歯が直接強く接触するのを避け、歯や修復物へのダメージを軽減すること
です。
ただし、
マウスピースを入れたら絶対に歯が割れない
わけではありません。
また、
歯ぎしりそのものを必ず止める装置
でもありません。
歯ぎしりによる力から歯を守るための一つの方法として使用します。
マウスピースが削れてきたら、歯ぎしりが強い証拠?
ナイトガードを長期間使用すると、表面に摩耗や傷がみられることがあります。
ただし、その減り方だけから、
「歯ぎしりの強さは○○くらい」
と正確に判断できるわけではありません。
マウスピースそのものにも摩耗や変形が起こるため、定期的に確認します。
穴が開いたり、大きく変形したり、装着感が変わった場合にはご相談ください。
歯ぎしりがある人は、硬いものも避けた方がええ?
すでに歯にヒビが疑われる場合には、氷や非常に硬い食品などへ強い力をかけることは避けた方がよいことがあります。
歯ぎしりだけでなく、
氷を噛む
硬い種や殻を歯で割る
非常に硬いものを繰り返し噛む
ことも歯へ大きな負担になります。
「歯は硬いから何を噛んでも大丈夫」
ではありません。
歯ぎしりで割れる前に気づく方法はある?
完全に予測することはできません。
ただし、
歯が以前よりすり減っている
小さな欠けが増えた
硬いものを噛むと一瞬痛い
冷たいものが急にしみるようになった
詰め物や被せ物が繰り返し壊れる
家族から歯ぎしりを指摘された
朝アゴがだるい
などは、一度お口を確認するきっかけになります。
特に以前との変化を見るためにも、定期的な歯科検診は役立ちます。
「噛んだときだけ痛い」は放置せん方がええ?
一時的な症状で改善することもあります。
ただ、
同じ歯で繰り返し痛む
硬いものを噛むと毎回痛い
痛みが強くなっている
冷たいものもしみるようになった
という場合には、一度確認することをおすすめします。
歯のヒビは、進行すると治療の選択肢が変わることがあります。
早めに状態を確認することが、歯を保存するうえで重要になる場合があります。
歯ぎしりで歯が割れることはある。でも、早めの確認が大切です
今回のポイントをまとめます。
歯ぎしり・食いしばりがあるからといって、
必ず歯が割れるわけではありません。
しかし、強い力が繰り返し歯へ加わることで、
歯のすり減り
欠け
ヒビ
詰め物・被せ物の破損
につながることがあります。
特に、
大きな詰め物が入っている歯
残っている歯質が少ない歯
すでにヒビがある歯
などでは注意が必要です。
そして歯に入ったヒビは、骨折のように自然に元通りくっつくわけではありません。
だからこそ、
小さな変化の段階で気づくこと
が大切です。
「硬いものを噛むと一瞬痛い」
「最近、歯が欠けた」
「歯ぎしりを指摘されている」
「詰め物や被せ物がよく壊れる」
「朝起きるとアゴが疲れている」
という方は、一度ご相談ください。
歯や被せ物の状態、噛み合わせなどを確認し、必要に応じてナイトガードなどで歯への負担を減らす方法を検討していきましょう。





