#052 根っこの治療って、なんで何回も通わなあかんの?
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【4コマ解説】
根っこの治療って、なんで何回も通わなあかんの?
「また今日も根っこの治療?」
「何回も同じ歯を触ってるけど、ほんまに進んでるん?」
「1回で終わらせることはできへんの?」
根管治療を受けていると、このように感じる方も多いと思います。
根っこの治療、いわゆる根管治療は、歯の根の中に入り込んだ細菌や感染した組織を取り除き、根管内を清掃・消毒して、できるだけ自分の歯を残すための治療です。
根管は非常に細く複雑な形をしているため、歯の状態によっては一度ですべての処置を終えることが難しく、複数回に分けて治療することがあります。
そもそも「根っこの治療」では何をしてるの?
根管治療について、
「毎回何をしてるのか分からへん」
という方は、まず
「#051 根っこの治療って、いったい何してるん?」
をご覧ください。
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根管治療では大きく、
感染した組織や汚れを取り除く
↓
根管内を清掃・洗浄・消毒する
↓
症状や根の中の状態を確認する
↓
根管内を材料で封鎖する
という流れで治療を進めます。
単に「歯の神経を取って終わり」という治療ではありません。
歯の根の中は、とても細くて複雑です
歯の根の中にある「根管」は、まっすぐな一本の管とは限りません。
歯によっては、
- 非常に細い
- 曲がっている
- 複数の根管がある
- 枝分かれしている
- 根の形が複雑
といった特徴があります。
そのため、感染した根管の中を一度の処置だけですべてきれいにできない場合があります。
特に感染が強い場合や、以前に根管治療を受けた歯をもう一度治療する場合などでは、治療に時間がかかることがあります。
毎回「同じこと」をしているわけではありません
患者さんから見ると、
「今日も根っこの中を触ってるだけやん」
と感じるかもしれません。
しかし、根管治療ではその時の状態に合わせて、
根管を少しずつ清掃する
洗浄して細菌や汚れを減らす
必要に応じて根管内に薬剤を使用する
痛みや腫れなどの症状を確認する
といった処置を行っています。
そして、
「根の中を最終的に封鎖してよい状態になったか」
を確認しながら治療を進めます。
つまり、何回も通院する場合でも、ただ同じ処置を繰り返しているわけではありません。
何回ぐらい通えば終わるの?
これは患者さんから非常によく聞かれる質問ですが、
「根管治療は必ず○回で終わります」
とは言えません。
必要な回数は、
- 初めて根管治療をする歯か
- 過去に治療した歯を再治療するのか
- 感染の程度
- 痛みや腫れの有無
- 根管の本数や形
- 根の先の炎症の状態
などによって変わります。
比較的状態が単純であれば少ない回数で進められることもありますし、感染が強かったり根管の形が複雑だったりすると、より多くの回数が必要になることがあります。
大切なのは、
「何回で終わらせるか」だけを優先するのではなく、歯を残すために必要な処置をきちんと行うこと
です。
痛みがなくなったら、もう治療をやめてもええの?
ここは非常に重要です。
根管治療の途中で痛みがなくなると、
「もう治ったんちゃう?」
「痛くないから歯医者に行かんでもええかな」
と思われる方がいます。
しかし、痛みがなくなったことと、根管治療が完了したことは同じではありません。
症状が落ち着いていても、根管内の清掃や最終的な封鎖が終わっていなければ、治療途中です。
根管治療を途中で中断すると、仮の詰め物が劣化したり外れたりして、再び根管内へ細菌が入り込む可能性があります。
また、根管治療中の歯は大きく削られていることもあり、そのまま放置すると歯が割れてしまうこともあります。
痛くなくなっても、治療終了と言われるまでは通院を続けることが大切です。
根の中が落ち着いたら「根管充填」を行います
根管内の清掃・消毒を行い、症状などを確認したうえで最終的に根の中を材料で封鎖します。
これを**根管充填(こんかんじゅうてん)**といいます。
根管内をきれいにしても、空洞のままでは再び細菌が入り込む可能性があります。
そこで、根管内を専用の材料で封鎖し、再感染しにくい状態を作ります。
この根管充填まで進んで、ようやく「根っこの中の治療」が一区切りとなります。
根管治療が終わっても、その歯の治療はまだ続くことがあります
根管充填が終わったら、
「やっと全部終わった!」
と思われるかもしれません。
しかし、根管治療を行った歯では、その後に土台や被せ物の治療が必要になることがあります。
根管治療が必要になった歯は、虫歯などによって歯質が大きく失われていることが多く、そのままでは噛む力に耐えにくい場合があります。
そのため、
根管治療
↓
土台を作る
↓
被せ物などで歯を修復する
ところまで治療を進めます。
根っこの治療が終わったあとに、なぜ被せ物が必要になることがあるのかについては、この4コマシリーズでも詳しく解説していきます。
神経を取った歯でも、再びトラブルが起こることがあります
「神経を取ったら、もう痛くならへんの?」
と思われる方もいます。
しかし、神経を取った歯でも、根管内で再感染したり根の先に炎症が起こったりすると、
- 噛むと痛い
- 歯ぐきが腫れる
- 膿が出る
- 違和感が続く
といった症状が出ることがあります。
神経を取った歯が再び痛くなる理由については、
「#009 神経取った歯って、もう痛くならへんの?」
でも解説しています。
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根管治療では、細菌を入れないことも大切です
根管治療では、根の中から細菌を取り除くだけではなく、治療中に新たな細菌を入れないことも重要です。
唾液の中には多くの細菌が存在します。
そのため、根管治療中に唾液が根の中へ入り込まないようにするために使用するのがラバーダム防湿です。
ラバーダムは、治療する歯だけをゴムのシートから出して、唾液などから隔離する方法です。
びわ湖大津デンタルクリニックでは、根管治療の際にラバーダム防湿を積極的に使用しています。
詳しくは、
「歯科治療で使う『ラバーダム防湿』とは?」
をご覧ください。

「何回も通うのがしんどい」と思ったら相談してください
根管治療が何回か続くと、
「仕事の都合で毎週通うのが難しい」
「いつまで続くのか分からなくて不安」
「何回も同じ歯を治療するのがしんどい」
と感じることもあると思います。
そのような場合は、遠慮なくお尋ねください。
現在、
根管治療のどの段階なのか
なぜ次の治療が必要なのか
今後どのような処置を予定しているのか
を確認すると、治療の見通しが分かりやすくなります。
ただし、通院回数を減らすためだけに必要な処置を省略することはできません。
歯の状態を確認しながら、必要な治療を進めることが重要です。
根管治療は「最後まで通うこと」が大切です
根管治療は、患者さんからは治療している場所が見えにくく、
「何回も通ってるけど、ほんまに治ってるんかな?」
と不安になりやすい治療です。
しかし、歯の根の中は非常に細く複雑です。
そのため、
感染源を取り除く
↓
清掃・洗浄・消毒する
↓
症状や状態を確認する
↓
根管充填で封鎖する
↓
土台や被せ物で歯を修復する
という工程を一つずつ進めていきます。
途中で痛みがなくなっても、自己判断で治療を中断しないことが大切です。
根管治療は時間がかかることがありますが、悪くなった歯をできるだけ抜かずに残すための大切な治療です。
「あと何回ぐらい?」
「今は何をしてる段階?」
と疑問に思ったときは、遠慮なく歯科医師に聞いてください。





