#049 静脈内鎮静法って、ほんまに怖くないん?

静脈内鎮静法は怖くないのか不安に思う患者さんに歯科医師が説明する4コマ漫画
静脈内鎮静法は全身麻酔とは異なり完全に意識を失う方法ではないと説明する歯科医師
静脈内鎮静法で不安や緊張が和らぎ治療中の記憶が曖昧になることがあると説明する歯科医師
静脈内鎮静法を問診や体調確認とモニター管理のもとで行うことを説明する歯科医師

【4コマ解説】

目次

静脈内鎮静法って、ほんまに怖くないん?

「歯医者が怖いから静脈内鎮静法を勧められたけど、鎮静法自体が怖い」
「意識がなくなるん?」
「ちゃんと目が覚める?」
「治療中はどんな感じなん?」

初めて静脈内鎮静法という言葉を聞いた方なら、このような不安を感じるのは自然なことです。

静脈内鎮静法は、点滴から鎮静薬を投与して、不安や緊張を和らげながら歯科治療を受ける方法です。

全身麻酔とは異なり、完全に意識をなくすことを目的とした方法ではありません。

鎮静の程度には個人差がありますが、うとうとと眠っているようなリラックスした状態になり、治療中の記憶が曖昧になることもあります。

びわ湖大津デンタルクリニックでは、歯科治療への恐怖心が強い方や嘔吐反射が強い方などに対して、全身状態や治療内容を確認したうえで静脈内鎮静法を行っています。

静脈内鎮静法と全身麻酔は何が違うの?

静脈内鎮静法について、

「麻酔で完全に眠らされるんですか?」

と質問されることがあります。

静脈内鎮静法と全身麻酔は同じものではありません。

静脈内鎮静法では、鎮静薬によって不安や緊張を和らげ、うとうととリラックスした状態で歯科治療を受けることを目的とします。

鎮静の深さには個人差がありますが、一般的には全身麻酔のように完全に意識を消失させることを目的とはしていません。

ただし、鎮静薬への反応には個人差があります。

そのため、薬を投与したあとは患者さんの状態を確認しながら治療を行います。

静脈内鎮静法をすると、治療中はどんな感じ?

感じ方には個人差がありますが、

「身体の力が抜けて楽になった」
「治療への恐怖があまり気にならなかった」
「うとうとしていた」
「気づいたら治療が終わっていたように感じた」

という状態になることがあります。

静脈内鎮静法で使用する薬剤によっては、治療中の記憶が曖昧になることがあります。

そのため、治療そのものへの恐怖心が強い方にとっては、精神的な負担を軽減できる場合があります。

ただし、

「必ず完全に眠る」
「必ず治療中の記憶がなくなる」

というわけではありません。

鎮静の効き方には個人差があります。

静脈内鎮静法だけで痛みもなくなるの?

ここはよく誤解されるところです。

静脈内鎮静法は、主に不安や緊張を和らげるための方法です。

歯を削ったり、抜歯したりするときの痛みをなくすためには、必要に応じて通常の歯科治療と同じように局所麻酔を使用します。

つまり、

静脈内鎮静法=不安や恐怖を軽減する

局所麻酔=治療による痛みを抑える

というように、それぞれ役割が異なります。

この2つを組み合わせることで、歯科治療への恐怖心が強い方でも治療を受けやすくなる場合があります。

「ちゃんと目が覚めるん?」と心配な方へ

「薬で眠ったまま目が覚めなかったらどうしよう」

と不安に思う方もいらっしゃいます。

静脈内鎮静法では、治療前に既往歴や服用している薬、全身状態などを確認し、適応を判断します。

また、治療中は患者さんの状態を確認しながら鎮静薬を使用します。

静脈内鎮静法は医療行為ですので、当然ながらリスクが全くない治療ではありません。

鎮静薬の影響によって、

  • 呼吸が浅くなる
  • 血圧が低下する
  • 酸素飽和度が低下する
  • 吐き気やふらつきが出る
  • 眠気が残る
  • 薬剤によるアレルギー反応が起こる

などの可能性があります。

そのため、治療中は血圧・脈拍・酸素飽和度などを確認しながら全身状態を管理します。

「怖くない治療だから何も考えなくていい」のではなく、適切な管理のもとで行うことが重要です。

静脈内鎮静法は誰でも受けられるの?

静脈内鎮静法は、希望すればすべての方が必ず受けられるというものではありません。

事前に、

  • 持病
  • 服用している薬
  • アレルギー
  • 過去の麻酔歴
  • 現在の体調
  • 必要な歯科治療の内容

などを確認します。

全身状態などによっては、静脈内鎮静法を行えない場合もあります。

そのため、まず診察を行い、

「この方に静脈内鎮静法が適しているか」

を確認してから治療計画を立てます。

歯医者が怖すぎて診察台に座れない方へ

静脈内鎮静法を検討される方の中には、

「治療が始まる前から怖い」
「歯医者に入るだけで緊張する」
「診察台に座るだけでも動悸がする」

というほど歯科治療への恐怖心が強い方もいます。

そのような場合、最初から無理に治療をする必要はありません。

まず話をするだけ、お口の状態を確認するだけというところから始める方法もあります。

嘔吐反射が強くて治療できない方にも使うことがあります

静脈内鎮静法を検討する理由は、歯科恐怖症だけではありません。

「口の中に器具が入るとオエッとなる」
「型取りができない」
「奥歯の治療になると吐きそうになる」

という強い嘔吐反射によって、通常の歯科治療が難しい方にも使用することがあります。

鎮静によって不安や緊張が和らぐことで、嘔吐反射が軽減される場合があります。

静脈内鎮静法で実際にどんな治療ができるの?

静脈内鎮静法そのものが気になっている方にとって、

「実際にはどんな治療をしているん?」

という点も気になると思います。

当院では、患者さんのお口の状態に応じて、

  • 虫歯治療
  • 抜歯
  • 根管治療
  • 被せ物の治療
  • インプラントなどの外科処置

などで静脈内鎮静法を使用することがあります。

また、治療内容によっては、一度の鎮静中に複数の歯をまとめて治療できる場合もあります。

ただし、

「静脈内鎮静法を使えば全部の治療が1回で終わる」

というわけではありません。

必要な治療内容や歯の状態によって、複数回の治療が必要になることもあります。

静脈内鎮静法で治療した実際の症例もあります

「説明だけでは、実際どんな感じなのか想像できない」

という方もいると思います。

当院では実際に、歯科治療への恐怖心が強く、通常の治療を受けることが難しかった患者さんに対して、静脈内鎮静法を使用して抜歯や虫歯治療を行った症例があります。

静脈内鎮静法を受けた日は運転できません

静脈内鎮静法を使用したあとは、

「治療が終わったから、すぐ普段どおり」

というわけではありません。

治療後もしばらく鎮静薬の影響が残り、

  • 眠気
  • ふらつき
  • 判断力や反応速度の低下

などが生じる可能性があります。

そのため、静脈内鎮静法を使用した当日は、自動車・バイク・自転車などの運転はできません。

帰宅方法などについても、治療前に医院から説明された注意事項を守ってください。

「静脈内鎮静法も怖い」と思っていても、まず相談してください

歯医者が怖くて治療できない。

でも、

「静脈内鎮静法もなんとなく怖い」

という方は珍しくありません。

知らない薬を点滴から入れると聞けば、不安になるのは当然です。

だからこそ、

どのような方法なのか
全身麻酔とは何が違うのか
治療中はどのように管理するのか
どのようなリスクや注意点があるのか

を理解したうえで治療を選ぶことが大切です。

静脈内鎮静法を無理に選ぶ必要もありません。

まず現在のお口の状態と、何が一番怖いのかを確認し、

通常の治療で進めるのか
少しずつ治療に慣れていくのか
静脈内鎮静法を利用するのか

を一緒に考えていきます。

「歯医者が怖い。でも治したい」

という方は、まずその気持ちをお伝えください。

びわ湖大津デンタルクリニックでは、静脈内鎮静法も含めて、できるだけ不安を減らして歯科治療を受けられる方法を一緒に考えていきます。

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