#047 オエッてなるから… 歯医者が無理… 治療できるん?
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【4コマ解説】
オエッてなるから歯医者が無理…それでも治療できる?
「口の中に器具が入るとオエッとなる」
「型取りが怖い」
「奥歯を触られると吐きそうになる」
「歯医者に行かなあかんけど、嘔吐反射が怖くて行けない」
このような悩みを持っている方は少なくありません。
嘔吐反射が強いと、歯科治療そのものに強い不安を感じるようになり、
「治したいけど、治療を受けられない」
という状態になってしまうことがあります。
しかし、嘔吐反射が強いからといって、必ずしも歯科治療ができないわけではありません。
まずは、嘔吐反射が強いことを歯科医師やスタッフに伝えてください。
嘔吐反射とは?
嘔吐反射とは、舌の奥や喉の近くなどに刺激が加わったときに、
「オエッ」
となる反射のことです。
これは身体を守るための正常な反射ですが、人によって反応の強さには大きな違いがあります。
軽い方では、奥の方に器具が触れたときだけ反応します。
一方、嘔吐反射が非常に強い方では、
- 口の中に器具が入る
- 歯ブラシを奥まで入れる
- 型取りをする
- 奥歯を治療する
- レントゲン用の器具を口に入れる
といったことでも吐き気を感じる場合があります。
中には、
「器具を入れられると思っただけでオエッとなる」
という方もいます。
嘔吐反射が強いのは珍しいことではありません
嘔吐反射が強い方の中には、
「自分だけこんなにオエッとなるんかな」
「迷惑をかけそうで恥ずかしい」
「吐いたらどうしよう」
と心配している方もいます。
しかし、歯科治療中に嘔吐反射が起こりやすい方は珍しくありません。
大切なのは、
我慢して治療を受けることではなく、最初に「嘔吐反射が強いです」と伝えること
です。
事前に分かっていれば、治療方法や診療姿勢などを工夫できる場合があります。
姿勢を工夫すると楽になることがあります
歯科治療では通常、診察台を倒した状態で治療を行います。
しかし、嘔吐反射が強い方の場合、横になった状態がつらいことがあります。
そのような場合には、可能な治療であれば診察台をあまり倒さず、少し起こした状態で処置を行うことで楽になることがあります。
患者さんによって、
「この角度なら大丈夫」
という姿勢が異なるため、治療中に相談しながら調整していきます。
鼻でゆっくり呼吸することも大切です
治療中に緊張すると、呼吸が浅くなったり、口で呼吸しようとしたりすることがあります。
すると、口の中の器具を強く意識してしまい、嘔吐反射が起こりやすくなることがあります。
可能であれば、
鼻からゆっくり息を吸って、鼻からゆっくり吐く
ことを意識します。
呼吸に意識を向けることで、少し楽になる方もいます。
器具の入れ方や治療時間を工夫します
嘔吐反射が強い方に対しては、できるだけ刺激を少なくすることも重要です。
たとえば、
- 器具を必要以上に奥まで入れない
- 口の中に水をためすぎない
- 短時間ずつ治療する
- 途中で休憩を入れる
- つらくなったらすぐに器具を外す
などの工夫を行います。
患者さん自身にも、
「オエッとなりそうになったら手を挙げる」
などの合図を決めておくと安心です。
「いつでも止めてもらえる」と分かっているだけでも、緊張が軽減する場合があります。
型取りが特に苦手な方もいます
嘔吐反射が強い方が特につらいと感じやすいのが、歯の型取りです。
従来の型取りでは、トレーに材料を盛って口の中に入れ、固まるまで数分間待つ必要があります。
この時間が非常につらいという方もいます。
治療内容によっては、口腔内スキャナーを使用してデジタルで歯型を取ることで、従来の型取りより負担を軽減できる場合があります。
ただし、すべての治療で口腔内スキャナーを使用できるわけではありません。
どの方法が適しているかは、治療内容に応じて判断します。
「またオエッとなったらどうしよう」という不安も嘔吐反射を強くすることがあります
嘔吐反射は、口の中への刺激だけが原因とは限りません。
過去に歯科治療で強くオエッとなった経験があると、
「また吐きそうになったらどうしよう」
という不安が強くなることがあります。
その結果、診察台に座っただけで緊張し、器具が口に入る前から吐き気を感じることもあります。
このように、嘔吐反射と歯科治療への恐怖心が重なっている場合もあります。
そのため、無理に治療を進めるのではなく、
「どのような状況でオエッとなりやすいのか」
を確認しながら進めることが大切です。
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それでも治療が難しい場合には静脈内鎮静法があります
姿勢や器具の入れ方を工夫しても、嘔吐反射が非常に強く通常の歯科治療が難しい場合には、適応を確認したうえで静脈内鎮静法を使用する方法があります。
静脈内鎮静法では、鎮静薬を点滴から投与し、リラックスした状態で治療を受けていただきます。
緊張や不安が和らぐことで、嘔吐反射が軽減される場合があります。
治療中の記憶が曖昧になることもあり、
「気がついたら治療が終わっていたように感じた」
という方もいます。
歯科恐怖症だけでなく、嘔吐反射が強いため通常の治療が難しい方にも使用することがあります。
当院では、嘔吐反射が強く通常の歯科治療が難しい方に対して、全身状態や治療内容を確認したうえで静脈内鎮静法を検討することがあります。

静脈内鎮静法なら必ず嘔吐反射がなくなるわけではありません
静脈内鎮静法を使用すれば、すべての方の嘔吐反射が完全になくなるというわけではありません。
反応の程度には個人差があります。
また、全身状態や服用している薬などによっては静脈内鎮静法を使用できない場合もあります。
そのため、診察や問診を行い、
静脈内鎮静法が適しているか
どのような治療方法が安全なのか
を確認してから治療計画を立てます。
嘔吐反射が原因で何年も歯医者に行けなかった方へ
嘔吐反射が強い方の中には、
「歯医者に行きたいけど、またオエッとなるのが怖い」
「迷惑をかけるのが嫌で予約できない」
「恥ずかしくて相談できない」
という理由で、何年も受診できなくなっている方もいます。
しかし、嘔吐反射が強いことを恥ずかしく思う必要はありません。
むしろ、治療前に伝えていただくことで、こちらも準備や工夫ができます。
最初から無理に治療する必要もありません。
まずは相談だけでも構いません。
嘔吐反射が強くても、治療方法を一緒に考えていきます
嘔吐反射の程度や、どのような刺激で反応するかは人によって異なります。
そのため、
- 姿勢を工夫する
- 鼻呼吸を意識する
- 器具の入れ方を工夫する
- 短時間ずつ治療する
- 途中で休憩を入れる
- デジタル機器を活用する
- 静脈内鎮静法を検討する
など、その方に合った方法を考えていきます。
「オエッとなるから歯医者は無理」
と諦める必要はありません。
びわ湖大津デンタルクリニックでは、嘔吐反射が強く歯科治療を受けることが難しい方のご相談にも対応しています。
まずは、
「嘔吐反射が強くて治療が怖いです」
とお伝えください。
現在のお口の状態と嘔吐反射の程度を確認しながら、無理なく治療を受けられる方法を一緒に考えていきましょう。
実際に当院では、強い嘔吐反射によって通常の歯科治療が難しかった患者さんに、静脈内鎮静法を併用して治療を行った症例があります。






