#074 入れ歯って、入れたらすぐ慣れるん?
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【4コマ解説】
入れ歯って、入れたらすぐ慣れるん?
「入れ歯って、入れたその日から普通に使えるん?」
「口の中にずっと何か入ってる感じがする……」
「しゃべりにくいし、これってそのうち慣れるん?」
新しい入れ歯を入れた直後は、こうした違和感を感じる方が少なくありません。
結論からいうと、入れ歯は入れた瞬間から天然歯と同じ感覚で使えるとは限りません。
お口の中にとっては、それまでなかった人工物が新しく入るため、
異物感
しゃべりにくさ
噛みにくさ
唾液が増えたように感じる
などが出ることがあります。
多くの場合は、実際に使いながら少しずつ慣れていきます。
ただし、
強く痛む
歯ぐきに傷ができる
噛むたびに特定の場所が痛い
といった場合まで我慢する必要はありません。
そのような場合は、入れ歯の調整が必要なことがあります。
なんで最初はこんなに違和感があるん?
お口の中は、とても敏感です。
髪の毛一本が口に入っただけでも気になりますよね。
そこへ新しく入れ歯が入ると、
「大きい」
「厚い」
「舌に当たる」
「何か入ってる感じがする」
と感じることがあります。
特に総入れ歯や大きな部分入れ歯では、歯ぐきだけでなく口蓋などを覆う部分もあるため、最初は異物感が強く出ることがあります。
しかし、舌や頬も徐々に新しい入れ歯の存在に慣れていきます。
慣れるまで何日くらいかかるん?
これは個人差があります。
数日でかなり気にならなくなる方もいれば、数週間かけて少しずつ慣れていく方もいます。
また、
部分入れ歯か総入れ歯か
初めて入れ歯を使うのか
入れ歯の大きさ
残っている歯の状態
歯ぐきや顎の形
などによっても違います。
そのため、
「○日たてば絶対に慣れる」
と決めることはできません。
大切なのは、違和感が少しずつ改善しているのか、それとも痛みや噛みにくさが続いているのかを見ることです。
最初はずっと入れといた方が早く慣れるん?
新しい入れ歯は、実際に使わなければなかなか慣れることができません。
ただし、強い痛みがある状態で無理に長時間使い続ける必要はありません。
痛みがなく、歯科医師から特別な指示がなければ、日中はある程度使用しながら、
話す
食べる
口を動かす
ことに慣れていきます。
一方、
歯ぐきに強く食い込む
傷ができるほど痛い
噛めないほど痛む
という場合は、一度調整してもらいましょう。
入れ歯を入れると、しゃべりにくくなることがあるん?
あります。
特に新しい入れ歯では、
サ行
タ行
ラ行
などが発音しにくいと感じることがあります。
これは、舌が触れる場所や空気の通り方が、入れ歯によって少し変わるためです。
最初は自分の声が変わったように感じることもあります。
ただ、多くの場合は、舌が新しい入れ歯に慣れるにつれて発音しやすくなっていきます。
しゃべる練習ってした方がええの?
発音しにくい場合には、声に出して話す練習が役立つことがあります。
たとえば、
新聞や本を声に出して読む
普段よりゆっくり話す
発音しにくい言葉を繰り返す
などです。
舌が、
「この位置に入れ歯があるときは、こう動けばいい」
という感覚を少しずつ覚えていきます。
ただし、入れ歯が大きく動いて発音できない場合などは、単なる慣れだけではなく入れ歯の調整が必要なこともあります。
食事も最初は食べにくい?
新しい入れ歯では、最初は食事も少し難しく感じることがあります。
いきなり、
硬い肉
硬いせんべい
粘着性の強い食べ物
などから始めるより、
ご飯
煮物
豆腐
卵料理
やわらかい魚
など、比較的食べやすいものから始めるとよいでしょう。
また、大きな食べ物は小さく切ると食べやすくなります。
入れ歯でどの程度噛めるのかについては、
「#073 入れ歯って、ちゃんと噛めるん?」
でも詳しく解説しています。
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入れ歯で噛むコツはあるん?
入れ歯に慣れるまでは、食べ物を小さめにして、できるだけ左右でバランスよく噛むことを意識します。
特に大きな入れ歯では、片側だけで強く噛むと、反対側が浮いたり入れ歯が動いたりすることがあります。
最初は、
少量ずつ
ゆっくり
左右を使いながら
食べることを意識してみましょう。
ただし、きちんと噛んでいるのに入れ歯が大きく動く場合は、入れ歯の適合や噛み合わせを確認する必要があります。
痛いところは「そのうち慣れる」と我慢した方がええの?
強い痛みを我慢する必要はありません。
新しい入れ歯では、歯ぐきの一部分に強く圧力がかかり、痛みが出ることがあります。
その場合は、痛みの原因になっている部分を確認し、入れ歯を少し調整します。
「使ってたら歯ぐきが鍛えられて痛くなくなるやろ」
と我慢し続けると、歯ぐきに傷や潰瘍ができることもあります。
違和感には慣れが必要なことがありますが、強い痛みは調整が必要なサインです。
痛いところを自分で削ったらあかんの?
ご自身で入れ歯を削るのは避けてください。
「ここが当たる気がする」
と思って削っても、実際に痛みの原因となっている場所と一致していないことがあります。
また、削りすぎると、
入れ歯がゆるくなる
噛み合わせが変わる
修理が必要になる
こともあります。
痛い場合は、そのままの状態で歯科医院へ持ってきてください。
調整って何回くらい必要なん?
これも個人差があります。
一度の調整で問題なく使える方もいれば、数回調整しながら合わせていく方もいます。
特に初めて入れ歯を使う場合には、
実際に食事をする
↓
痛い場所や噛みにくい場所が分かる
↓
調整する
↓
また使って確認する
という流れになることがあります。
つまり、
調整が必要=失敗した入れ歯
というわけではありません。
実際に使いながら細かく合わせていくことも、入れ歯治療の一部です。
入れ歯を作ったのに、全然使ってへん…それでも大丈夫?
入れ歯を作っても、
「違和感があるから外してる」
「食事のときだけ使ってない」
という状態が長く続くと、なかなか慣れることができません。
また、お口の状態が変化し、
いざ使おうと思ったときには合わなくなっている
こともあります。
痛くて使えない場合には、使わないまま放置するのではなく、
なぜ痛いのか
なぜ外れるのか
なぜ噛めないのか
を確認して調整することが大切です。
入れ歯が外れやすいのも「慣れ」の問題?
必ずしもそうではありません。
慣れることで舌や頬の使い方が上手になり、入れ歯を安定させやすくなることはあります。
しかし、
入れ歯と歯ぐきが合っていない
噛み合わせがずれている
バネが適切に機能していない
顎の骨や歯ぐきの形が変化している
場合には、慣れだけでは解決しないことがあります。
「外れるけど、そのうち慣れるやろ」と長期間我慢せず、状態を確認しましょう。
長く使っている入れ歯も、合わなくなることがあります
最初は問題なく使えていた入れ歯でも、何年も使用していると合わなくなることがあります。
歯を失ったあとの顎の骨や歯ぐきは、時間とともに形が変化することがあります。
また、
人工歯の摩耗
残っている歯の変化
噛み合わせの変化
なども起こります。
そのため、
「昔は使えてたから、今も合ってるはず」
とは限りません。
定期的に入れ歯とお口の状態を確認することが大切です。
入れ歯を入れたら夜もずっとつけておくん?
基本的には、歯科医師から特別な指示がない場合、就寝時は入れ歯を外すことが一般的です。
歯ぐきや粘膜を休ませることができます。
入れ歯を外したら、入れ歯自体もきれいに清掃しましょう。
部分入れ歯の場合は、入れ歯だけでなく、バネがかかっている自分の歯もしっかり磨くことが重要です。
入れ歯に慣れたら、ずっと快適に使える?
慣れたあとも、定期的なチェックは必要です。
お口の状態は時間とともに変化します。
そのため、
入れ歯が動くようになった
噛みにくくなった
食べ物が入れ歯の下に入りやすくなった
歯ぐきが痛くなった
バネがゆるくなった
などの変化が起こることがあります。
その場合は、入れ歯の調整や修理、状態によっては作り直しを検討します。
入れ歯以外の治療法もあります
「どうしても取り外し式の入れ歯には慣れられない」
「入れ歯以外の方法も知りたい」
という場合には、歯を失った場所や残っている歯、顎の骨などによって、
ブリッジ
インプラント
を検討できる場合があります。
歯を失ったときの治療方法については、
「#072 歯が抜けたら、絶対入れ歯せなあかんの?」
で詳しく解説しています。
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実際に保険の部分入れ歯で奥歯を補った症例があります
当院には、前歯は残っているものの、左右の奥歯を複数失っていて噛みにくかった患者さんに、保険診療の部分入れ歯を作製した症例があります。
部分入れ歯で左右の奥歯を補い、奥歯で噛める状態の回復を目指しました。
実際の治療前後の写真については、
「奥歯がないけど前歯はある…そのままで大丈夫?保険の部分入れ歯で噛めるようにした症例」
をご覧ください。

入れ歯について詳しく知りたい方へ
部分入れ歯・総入れ歯の違いや、入れ歯治療について詳しく知りたい方は、
もご覧ください。
入れ歯は「慣れること」と「調整すること」の両方が大切です
新しい入れ歯では、
違和感
しゃべりにくさ
噛みにくさ
などが出ることがあります。
こうした症状の中には、使っているうちに徐々に慣れていくものもあります。
一方で、
強い痛み
歯ぐきの傷
入れ歯が大きく動く
何度使っても噛めない
といった状態は、
「そのうち慣れるから」
と我慢し続けるものではありません。
大切なのは、
慣れる必要がある違和感と、調整が必要な問題を分けて考えること。
入れ歯は、
作る
↓
実際に使う
↓
必要な部分を調整する
↓
少しずつ慣れる
という流れで、お口に合わせていきます。
「入れ歯を作ったけど違和感が強い」
「痛くて使えていない」
「しゃべりにくくて困っている」
という場合も、
「入れ歯やから仕方ない」
と諦めず、一度ご相談ください。
適切に調整しながら、できるだけ使いやすい入れ歯を目指していきましょう。






