#044 歯がボロボロでも… ちゃんと噛めるようになるん?

歯がボロボロで硬いものが噛めず、ちゃんと噛めるようになるのか不安に思う患者さんの4コマ漫画
歯がボロボロで噛みにくい原因を調べ、治療で改善できる可能性があると説明する歯科医師
残せる歯を治療し、失った歯を補って噛み合わせを整える治療方法を説明する歯科医師
歯がボロボロでも現在の口の状態に合った治療を組み合わせて噛めるようにする方法を相談する歯科医師

【4コマ解説】

目次

歯がボロボロでも、噛める状態を目指すことはできます

「歯が何本も欠けている」
「奥歯がなくて硬いものが噛めない」
「片側でしか食事ができない」
「この状態からでも、ちゃんと噛めるようになるんかな……」

歯がボロボロになってしまった方の中には、このような不安を抱えている方も少なくありません。

しかし、現在のお口の状態をきちんと確認し、必要な治療を組み合わせることで、噛める状態を目指せる可能性があります。

大切なのは、悪くなっている歯だけを見るのではなく、

お口全体を一つの単位として考えること

です。

まず「なぜ噛めないのか」を確認します

「噛めない」という症状があっても、その原因は人によって異なります。

たとえば、

  • 虫歯で歯が大きく欠けている
  • 歯周病で歯がグラグラしている
  • 奥歯を失っている
  • 入れ歯が合っていない
  • 被せ物が壊れている
  • 噛み合わせがずれている
  • 痛みがあって片側でしか噛めない

など、さまざまな原因があります。

そのため、まずはお口の中を診察し、必要に応じてレントゲン撮影や歯周病の検査などを行います。

そのうえで、

残せる歯
治療が必要な歯
抜歯を検討する歯
失っている歯

を整理していきます。

残せる歯は、できるだけ残すことを考えます

歯がボロボロに見えていても、すべての歯が抜歯になるとは限りません。

虫歯の状態によっては、

  • 詰め物
  • 被せ物
  • 根管治療
  • 歯周病治療

などを行うことで、自分の歯を残せる場合があります。

歯を残せるかどうかは、

虫歯の深さ
歯の根の状態
歯を支えている骨の量
歯周病の進行度
噛み合わせ

などを確認して判断します。

見た目だけで「もうこの歯は無理」と決めることはできません。

失った歯は、そのままにせず補うことを考えます

歯を失ったままにすると、その部分では十分に噛むことができません。

さらに、周囲の歯が傾いたり、噛み合わせが変化したりすることもあります。

そのため、失った歯については、状態に応じて、

  • 入れ歯
  • ブリッジ
  • インプラント

などの方法で補うことを検討します。

どの方法が適しているかは、

残っている歯の状態
失った歯の本数
骨の状態
噛み合わせ
治療期間
費用
患者さんのご希望

などによって異なります。

一つの治療方法だけですべてを解決するとは限りません。

噛めるようにするには「お口全体のバランス」が大切です

虫歯を一本治しただけでは、お口全体でしっかり噛めるようにならないこともあります。

たとえば、前歯は残っていても奥歯がほとんどない場合、前歯に大きな負担がかかります。

反対に、奥歯を補って噛み合わせを安定させることで、残っている歯への負担を減らせる場合があります。

そのため、治療では、

どの歯で噛むのか
左右のバランスはどうか
残っている歯に無理な力がかかっていないか

まで確認することが大切です。

目標は、

一本一本の歯を治すことだけではなく、お口全体として安定して噛める状態を作ること

です。

「全部インプラントにしないと噛めない」というわけではありません

歯が何本もなくなっていると、

「ちゃんと噛めるようにするには、全部インプラントにしないとあかんのかな」

と思われる方もいます。

しかし、そのようなわけではありません。

お口の状態によっては、

自分の歯を残しながら
必要な部分だけ被せ物を行い
歯がない部分を入れ歯やブリッジで補う

という治療方法もあります。

もちろん、条件が合えばインプラントを選択する場合もあります。

重要なのは、

特定の治療方法ありきで考えるのではなく、現在のお口に合った方法を選ぶこと

です。

治療する歯が多くても、一つずつ整理していきます

歯がボロボロになっていると、

「どこから治したらいいか分からない」
「治療するところが多すぎる」
「全部終わるまでどれくらいかかるんやろ」

と不安になると思います。

そのような場合でも、まず治療の優先順位を決めます。

たとえば、

痛みや腫れがある部分
↓
早く治療しないと残せなくなる歯
↓
虫歯・歯周病の治療
↓
失った歯を補う治療
↓
噛み合わせを整える治療

というように、お口全体を見ながら進めていきます。

治療する場所が多くても、順番を整理すれば、

「まず何をすればいいのか」

が見えてきます。

噛めるようになると、食事だけでなく生活も変わります

噛めない状態が続くと、

  • 硬い食べ物を避ける
  • 食べられるものが限られる
  • 片側だけで噛む
  • 人前で食事をするのが気になる

など、日常生活にも影響が出ることがあります。

しっかり噛める状態を取り戻すことは、

単に歯を治すだけではなく、食事を楽しむことにつながります。

もちろん、お口の状態によって治療のゴールは異なります。

すべてを元通りにできるとは限りませんが、

今よりも噛みやすく、できるだけ安定した状態を目指す

ことは可能です。

歯がボロボロでも、まずは現在の状態を確認しましょう

「もう何をしても噛めるようにならない」
「全部ダメになっている」
「治療するところが多すぎる」

と、ご自身で判断する必要はありません。

実際には、

残せる歯があるのか
どの歯を治療すればいいのか
失った歯をどう補うのか
どうすれば噛み合わせを安定させられるのか

を診察したうえで考えていきます。

歯がボロボロでも、治療方法は一つではありません。

現在のお口の状態に合わせて治療を組み合わせながら、できるだけしっかり噛める状態を目指していきます。

「もう無理やろ」と諦める前に、まずは歯科医院で現在のお口の状態を確認してみてください。

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