つらい口腔乾燥

冬は空気が乾燥し湿度も低くお口の中も乾燥しがちです。お口の中が乾いて食べ物が飲みにくいということはありませんか?加齢とともに唾液が出にくくなっているかもしれません。皆さん唾液って1日どのくらい出るか知っていますか?なんと1日1.5リットルも出るといわれているんですよ。

今回は口腔乾燥とその原因と対処法についてお話します。

目次

唾液ってこんなにすごい!

まず、唾液には様々なすごい働きがあるんです。

唾液の成分の中には歯を保護してくれる作用や食事によって酸性に傾いたお口の中を中性に戻してくれたり、食べカスなどを洗い流すことで,口腔内を清潔にしてくれたりします。免疫物質によって細菌やウイルスをやっつけてくれたりします。このように、口腔内だけではなく全身のバランスも保てるよう唾液は大切な、なくてはならない存在なんです。

唾液のパワーってすごいですね。

唾液が少なくなると・・・

唾液が少なくなり、その症状が続くと、細菌が繁殖しむし歯や歯周病が進行します。パンやパサついたものは唾液が少ないと噛んでも食塊になりにくく飲み込むことが難しく、お茶で流し込んだり、さらには食べること自体がおっくうになってしまうことも。食べることが苦痛になり、体重の減少、栄養不良になりかねません。また、口臭、口内炎ができやすくなる、入れ歯が外れやすくなる、口の中がカラカラする、唾液に泡が立つなどの症状がでてきてしまいます。

口腔乾燥を呈する方の中には、内科的疾患の糖尿病の方、シェーグレン症候群等、唾液の分泌に制限がある方もいらっしゃいますが、加齢と共に少しずつ唾液の量が減ってきてしまう方が多くおられます。味を感じる味覚にも影響してくるので、おいしいものがおいしいく食べられなくなってしまうのは悲しいですね。

普段から、唾液をたくさん出すように心がけて生活していきましょう!

口腔乾燥を予防する対処方法として5つご紹介します。

  • こまめに水分を摂る

通常1日1.0~1.5リットルの飲み水が必要だと言われています。水分を摂るタイミングは、就寝前、起床時、運動前後、途中、入浴前後、食事中です。水分を摂るときは、糖分や塩分など注意して摂るようにしましょう。医師に水分の摂取について指示されている場合、その指示に従ってください。

  • 口腔湿潤剤で口腔内を潤す

口腔湿潤剤はリキッドタイプ、ジェルタイプがありますのでご自分にあったものを使ってください。味も様々でレモン味や梅味、甘みのあるものなどがあります。

入れ歯が合っているのに時間が経つと外れやすい方は、ジェルタイプの湿潤剤を入れ歯の床(内側)に塗ってみてください。唾液の代わりになって入れ歯の吸着がよくなりますよ。

夜間お口が乾いて起きてしまう方は、寝る前に保湿剤を塗ったり、マスクをして寝るのもよいでしょう。

寝ている間にぽかんとお口が開いていて喉がカラカラになっているかもしれません。寝具(枕の高さ)の調整も今一度気を配ってみるのもよいと思いますよ。

  • 部屋の湿度を保つ

エアコン、除湿器、加湿器などで調整し部屋の湿度は40~60%に保つようにしましょう。湿度は人の感覚だけで把握するのは難しいので、湿度計などを使って最適な湿度を保ちましょう。

  • お口の体操を行う

舌の体操やパタカラ体操を、食前や寝る前、気が付いたときにするようにしましょう。唾液腺マッサージも効果的で唾液が分泌され、食べ物がスムーズに飲み込みやすくなります。体操や唾液腺マッサージのやり方は当医院のパンフレットに載っています。

  • おしゃべりする

おしゃべりもいいですね。おしゃべりすることで自然と口を動かしますし、発声練習にもなります。なにより、人とコミュニケーションをとることでストレス発散になります。今日誰とも話してない…という日は歌を歌うといいかもしれません。

いかがでしたか?もしかしたら、口腔乾燥かな?と思われる方は、まずは原因が何かを歯医者さんに診てもらい改善方法を探りましょう。

お口の乾燥を防ぎ、いつまでも元気でいられるように、自分でできることを工夫し楽しく取り組んでいきましょう!

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