知っていますか?オーラルフレイル

みなさん、「オーラルフレイル」という言葉を聞いたこと、ありますか?

これは「お口のささいな衰え」という意味の言葉で、これを放置しておくと、全身の衰え(フレイル)につながると考えられています。そのためオーラルフレイルは、老化のはじまりを示す重要なサインとして、注目されているのです。

目次

放置しているとリスクが2倍になる!?

なぜ、オーラルフレイルが全身のフレイルにつながるのでしょうか?

お口のささいな衰えを放置していると、咀嚼や嚥下といった食事をする機能が低下していく可能性があります。すると、肉類などの堅い食べ物をとらなくなる、やわらかい食べ物ばかり食べるようになるなど、食事内容に偏りが生じてしまいます。

食事内容の偏りによって、お口の機能はさらに低下し、食べられる物の選択肢もどんどん狭くなっていきます。

こうして食欲が低下していき、栄養も不足していきます。当然、その影響は、全身にも及んでいくと考えられているのです。

2018年に発表された調査結果(JGerontol A Biol Sci Med Sci 2018;73(12):1661 1667.)によると、オーラルフレイルに該当した人は、2年後に「身体的フレイル」や「サルコペニア」といった全身的な機能低下に見舞われています。

さらに、4年後の「要介護認定」や「死亡」のリスクが2倍になるという結果も出ているのです。

オーラルフレイルかな?

では、オーラルフレイルとは、具体的にどのような状態なのでしょうか?

下記の項目で、「以前に比べて気になるようになったな」と思うことがありますか?

  • 堅いものが食べにくくなった
  • 飲み物を飲んでいてむせることがある
  • 口の渇きが気になるようになった
  • 滑舌が悪くなった
  • 食べこぼしが増えた
  • 外出することが少なくなった

1つでも当てはまる項目があれば、オーラルフレイルの危険性があります。歯科医師に相談してみてください。

オーラルフレイル対策として重要なのが、「お口を清潔に保つ」ことと、「口腔機能の維持・改善」です。

毎日の口腔ケアと定期的な歯科検診を行い、「お口を清潔に保つ」ようにしましょう。

そして、日常の会話や食事でお口をしっかり動かして、「口腔機能の維持・改善」につなげましょう。

また、「パ」「タ」「カ」「ラ」と大きくしっかりと発音する、パタカラ体操などを行うのもよいでしょう。

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